海外生命保険の税率

保険業法では、日本に支店のない海外の保険会社の生命保険を購入することは禁じられています。そのため、米国に旅行に行って現地で生命保険に加入した場合、保険業法により50万円以下の罰金が課せられます(保険業法:第337条)。しかし、あらかじめ金融庁に届け出て内閣総理大臣の許可を得れば、海外生命保険に加入することは出来ます。

生命保険金は、「みなし財産」として相続税の対象となっていますが、日本に支店のない海外生命保険の場合は、法律で定めた「みなし財産」に含まれていなかったので「所得税」とされてきました。そのため、相続税の税率が最高50%なのに対して、所得税であれば受取金額の1/2に対して最高40%の税率となるため、節税対策として利用できました。

しかし、平成19年に法改正されて海外生命保険も「みなし財産」に含まれたため、現在では相続税と同じ税率が適用されることになっています。

生命保険は、被保険者(Aとします)、保険金の支払人(同B)、保険金の受取人(同C)の三者が存在します。その組み合わせによる税区分は、下記の表のようになります。

保険金支払い人 被保険者 保険金受取人 税区分
B A B 所得税
A A B 相続税
B A C 贈与税

つまり、海外生命保険が「みなし相続」となっても受取人が保険料を支払っていれば、「所得税」となります。

国税庁のWEBサイトにも下記の通り記されています。

「一時所得の金額は、その死亡保険金以外に他の一時所得がないとすれば、受け取った保険金の総額から既に払い込んだ保険料又は掛金の額を差し引き、更に一時所得の特別控除50万円を差し引いた金額です。課税の対象になるのは、この金額を更に1/2にした金額です。」

海外生命保険には億単位の生命保険がありますから、仮に10億円の生命保険に加入して4億円の保険料を支払ったとすれば、この4億円が控除された6億円の1/2の3億円が課税対象(40%)になります。単に10億円を相続した場合は、4700万円が控除された約9億5千万円が課税対象(50%)となりますから、かなりの差です。

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